「色彩はインテリアを方向づける」
最近、毎日が忙しく
自然に触れる事がなかったのですが
ふっと出勤時に
玄関先に咲いたクリスマスローズを見て
自然界の色の美しさを感じます。
この時期に咲くクリスマスローズ
昨年はもっと寒い時期に咲いていたような・・・・
花の色の調和を感じますね。
色彩の調和こそは、本物の科学です。
色彩はインテリアの雰囲気を方向づけます。
色彩心理や色彩の及ぼす力は多くの人々が研究しています。
しかしながら、どんな色が良いかというのは個々の嗜好によるものです。
色彩を決定するにあたって好みは勿論のことですが
メインテーマ色から中心に考え、
あらゆる要素を考慮しながら
選び出していく必要があります。
そして、一緒に使いたいからといって無制限に色を選んだりはしません。
色を選ぶ時は、
① 同系色か、反対色か
② 進出色か、後退色か
③ 沈静色か、興奮色か
を決めなければなりません。
さらに、ムードやフィーリングによって色を選ぶことがあります。
自然な感じの色はどんな色でしょうか。
華やいだ感じを出すのはどんな色でしょうか。
何か、注意を促す色や穏やかな色など、組み合わせによって
無限な可能性が生まれます。
実際に色を選ぶときには、次の判断基準を活用してください。
① カラー・ハーモニー(色彩の調和)を考え、部屋の他の色と調和する色、
「釣り合う」色を選びます。
② 暖色を使うのが良いか、寒色を使うのが良いか検討します。
③ 他のエレメントの同系色を使う方が良いか、対照的な色を使う方が良いか
検討します。
④ どのようなムードを出したいですか。落ち着いた雰囲気、くつろいだ雰囲気、
それともはつらつとした雰囲気ですか。
⑤ 部屋の中の色彩バランスはどのようにして取りますか。
ここに上げた点は全て、最終的に色を選択する前に十分考慮し、
検討しなければならない要素です。
あなたが何故?ある特定の色を選ぶのか、
何故?その色が最適なのかを理解する必要があります。
例えば、壁とよく似た淡い色のウィンドウ・トリートメントを選べば、
窓は視覚的に遠ざかって見え、
部屋は広々とゆったりした感じになります。
色に対する思慮は、人生の中で経験した
数多くの事柄に影響を受けながら作られていく個人的な感覚です。
他の人が好きな色が自分にとっては嫌いな色であったりします。
ですから自分自身の好みで心地よいと思う色を重視
して考えなければなりません。
また、同じ色でも色調によってかなり違った印象を与えます。
グリーンを例にとると、ビビットなグリーンと
淡い色調のペールグリーンをコーディネートし、
他は好きな淡い色との組み合わせにすれば、
和らぐ感じを出しカジュアルな部屋になります。
そしてやわらかなグリーンの部屋は戸外の自然と
一体感を出すこともできるのです。
さらにダークグリーンはカントリーなイメージを醸し出します。
テラコッタタイルにダークグリーンの戸扉など、
欧州の田舎の風景を思い出させます。
ビビットなグリーンを使ってコンテンポラリーな部屋を表現したければ、
白と黒をうまく使うことにより、
強い色のインパクトを和らげる効果があると言われます。
さて、調和という観点から色の役割を捉える場合、
一つ一つの色がどの色相のものか
ということより、その組み合わせによって
どんな広がりや可能性が生まれるかといっ
たことが重要視されます。